住まいの空間に植物を置く:場所と光の条件
著者:中島 葉子 — 主宰、
玄関・窓辺・床の間、それぞれに合った植物の選び方
植物を置く場所を決めるとき、最初に確認するのは光の条件です。どれだけ美しい花材でも、光が合わなければ数日で傷みます。空間スタイリング相談でよく聞かれる場所ごとに、基本的な考え方を整理します。
玄関:間接光と短命な花材の組み合わせ
玄関は多くの場合、直射日光が当たらない間接光の環境です。この条件では、光を必要としない花材(枝もの、ドライフラワー、葉もの)が長持ちします。フレッシュフラワーを置く場合は、週に一度の交換を前提にした構成にすることをお勧めします。
玄関は来客が最初に目にする場所です。季節感を出すことを意識して、その月に旬の花材を一種類だけ使うシンプルな構成が、長続きしやすいです。
窓辺:直射日光と水分の管理
窓辺は光が強い分、花材の消耗が早くなります。特に南向きの窓辺では、フレッシュフラワーは2日から3日で傷み始めます。窓辺に植物を置く場合は、多肉植物や観葉植物など、光を好む植物の方が管理しやすいです。
フレッシュフラワーを窓辺に置く場合は、レースカーテンで直射日光を和らげることで、花持ちが改善します。
床の間:格と季節感の両立
床の間は、日本の住空間の中で最も花の存在感が問われる場所です。花材の数を絞り、器の格を意識した構成が求められます。季節の花一種類と、枝ものまたは葉ものを一種類合わせる、二種構成が基本です。
床の間の奥行きと高さに合わせて、花の高さを決めます。一般的には、床の間の高さの3分の2程度を花の高さの目安にすることが多いです。
空間と植物の関係は、一度決めたら終わりではありません。季節が変わるごとに見直すことで、住まいの表情が変わります。